12/31/2007

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How does it sound...?

12/24/2007

[Book Review] The Future of Management

マネジメント(経営管理)の方法論そのものに関するイノベーションの必要性を論じた意欲作
過去100年くらいの間に、テクノロジーが非常に大きな進歩・発展を遂げたことは周知の事実であるが、さて、マネジメントの方法論については同様に大きなイノベーションはあっただろうか?著者によれば、20世紀初頭のF.W.テイラーの科学的管理法とM.ウェーバーの官僚組織のコンセプトは、(それ以前には存在しなかった)大企業のマネジメントを可能にしたという意味で大きなイノベーションであったが、それ以降は、同じようなレベルのイノベーションは起こっていない。また、我々が今日でも依然として1世紀前と同様の経営諸課題に頭を悩ましているという事実は、技術革新の進歩の度合いと比較すると、マネジメントにこそイノベーションが必要であることは明らかであると主張する。そして、Whole Foods Market, W.L. Gore (ゴアテックス・ブランドの製造メーカー), Googleという革新的なマネジメントを実践する3社を例示しつつ、将来のマネジメント手法とは如何なるものなのかを論じる。
マネジメントに関する既成の固定観念を前提の部分から疑ってみることでイノベーションの本質に迫ることの大切さを強調し、如何に従業員を解き放ちベスト・パフォーマンスと創意工夫を継続的・持続的に引き出し(Making innovation everyone’s job, everyday.)、且つ同時に自発的なコミットメントと規律の効いた組織にできるか?(即ち、マネジメントのイノベーションとはマネージする事を減らすこと) がひとつの重要なポイントであり、これこそが真の持続的な競争優位の源泉と為り得る要素である説く。
著者自身も断っている通り、本書は将来のマネジメント手法の進化に関する明確な姿や解答を提供するのではなく、マネジメント手法のブレークスルーを起こすべく、考えるきっかけや材料を提供することを目的に書かれた本である。非常に意欲的で刺激的な内容である。

12/02/2007

決定版 ほんとうにわかる株式投資

数ヶ月前に読んだ本。自分は株式への投資はしていないが、経営分析や管理会計の著書で定評のある著者の視点が企業の数字を観る際にいくつかの有益な示唆を与えてくれる。例えば、
◆標準偏差を用いた分析(7, 8章)はファイナンスの基礎を知っている人にはお馴染みの話しではあるが、どの指標でリターンを見るのか、という点は有益。本書では言及していなかったように記憶しているが、標準偏差とリターンまで説明したのなら、2つの数字を分数にして相対化し「リターン1%あたりで覚悟すべきリスク」或いは「標準偏差1で期待できるリターン%」といった考え方ができるのは自明であろう。更に、ここからモンテカルロでシミュレーションをやって…、といったことに発展させることも可能だろう。
◆CVP(損益分岐点)分析(9, 10章)は勘定科目別の固変分解ではなく最小二乗法を用いた手法を紹介している。これも統計を知っている人にはお馴染みであるが、分析対象が規模・成長性等の観点から、ある程度安定した企業でないと上手く適用できない可能性はあるかと思う。
◆繰延税金資産の計上額と会社が発表している将来の利益予想を比較してみる(12章)、といった視点は投資家の観点から「なるほど」と思わせると同時に、また、数字を発表する立場から考えると「それなりの整合性を持っていないとまずいな・・」と思う次第である。
◆流動資本キャッシュフロー(13章)という切り口からの企業の持続可能性に関する分析も参考になる。
単なる株式の売買に関するハウツーを求める読者には無用の長物だろうが、ファイナンスや会計の基礎を知っている読者には株式投資という切り口を越えて参考になる本である。