11/17/2007
Data Crunchingの経営・政策面での有用性......投資には...?
最近Ian Ayres著Super Crunchersともう一冊Thomas Davenport著Competing on Analyticsという本を読んだ。両所共ビジネス分野での例示は共通しているものが多いが(例えばLas Vegasのカジノ・リゾートHarrah’s Entertainmentの例とか…)、Super Crunchersの方は政府の政策関連の例示等幅広い範囲からの事例が紹介されているのと、data crunchingの統計的手法に関する簡単な記述があるのに対して、Competing on Analyticsの方はanalyticsを企業の競争力の源泉にしていく為の方法論が展開されていて、BI (business intelligence)の啓蒙書的な感じ。以前に読んだNassim Nicolas Talebの著書(世の中は正規分布で表現されるようなことばかりではなく、fat-tailや予測不能な運に支配されているという世界観)との関連で読むと面白いかも….と思ったが、今回上記2冊を読んでみて感じたことは、統計的手法をベースとしたdata crunchingから有益な意思決定や予測に導けることは多数あり、そのこと自身には大いなる可能性と希望を感じた。その一方で自らの経験も含めて言えば、この手法は恐らく投資には必ずしも当てはまらない、あるいは未だそのレベルまでは熟していないという気がする。それは多くのquants系のhedge fundが崩壊している事実 (特にノーベル経済学者2人をパートナーに含むLCTMの1998年の崩壊は有名。Roger Lowenstein著の”When Genius Failed”で詳述)や、同様に長年に渡って持続的なreturnをあげているquants系のhedge-fundsも余り見当たらないことからも、その点ではSuper Cruncherの著者Ian Ayresが10ページでhedge fundでsuper crunchingが盛んである旨言及しているが、成功しているかどうかとなると別問題かと…。あと、これらの本に関連して”Smart (Enough) Systems: How to Deliver Competitive Advantage by Automating the Decisions Hidden in Your Business” が面白そうである(未だ読んでないないが…)。
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